家の畑がスーパーの野菜コーナー～新庄村の自慢⑤

さぁ、ご飯の支度をしよう！

と冷蔵庫をごそごそする前に、カゴと包丁を持ってちょっくら畑へ。
季節が春なら雪の下で冬を越した大根の葉っぱやウド、ネギが食べごろ。
おみそ汁の具には十分。

夏なら真っ赤に熟れたトマト、朝露にぬれてみずみずしいキュウリがカゴに入りきらない
ほど採れる。

秋にはニョキニョキとシイタケやナメコが出てくるし、

冬は寒くなって土の中で凍えそうな大根やニンジンが待っている。
（雪が降ったら畑はお休み。冬野菜はそれまでに家の中や納屋に保存して少しずつ大事に食べます。）

新庄村はスーパーもコンビニもないけど、
食べ物には困らない。

そう、新庄村は第一次産業の村。
田舎だと馬鹿にされる時代はもう終わっていると思うのは私だけでしょうか？
都会の人は暮らしは便利でも、お金を出さないとご飯が食べられない。
お店で買わないと食材は手に入らない。

なんて不便！

これからは野菜を育てることのできる土地と
きれいな水と
豊かな山がある場所が一等地。
まさに新庄村はすべてが揃う一等地です。

私自身そんなに農業は得意ではないけれど、
この村には当たり前のように昔から野菜を育て種を取り、
山の恵みを頂く生活を続けてきた先輩たちがたくさんおられます。
農業初心者の私に丁寧に教えてくれるのはもちろん、
野菜作りが得意でないのを知ってか知らずか、
「これもっていきね～」
「きれいじゃねーけど、よかったらたべんさい」
「よーけできたけーたべるのてつどうてーなぁ」
と旬の野菜を惜しみなく分けてくださいます。
なんと有り難いことか。
そして採りたての野菜のなんと美味しいことか。
贅沢だなぁといつも思います。
新庄村では家の畑がスーパーの野菜コーナーなのです。

さらに食材は畑にあるだけではありません。
忘れてはいけない大事な食糧庫、それは豊かな山。

春にはたくさんの山菜が採れます。
フキノトウ・セリ・ワラビ・ゼンマイ・コゴミ・タラの芽・コシアブラ・ユキノシタ・タキミズナ・タケノコ・ノビル・アマナ・・・

夏にはクワの実や野イチゴ、ミョウガ、

秋は実りの秋！山はごちそうで溢れている～
アケビ・ムカゴ・サルナシ・栗・クルミ・キノコ・ヤマブドウ・ヤマナシ・マツガブ・ヤマボウシの実・ブナの実・野イチゴ・・・

冬は猟の季節。イノシシのお肉にありつけることもあります。

なんて素敵な新庄村。
食材がこんなに身近に溢れていること、
これが新庄村の自慢です。

 

ライター　みーこ