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Tele-log 新庄村

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進化したコタツと損得なしのおもてなし~新庄村の冬の過ごし方②

「ごめんくださ~い」

「まあまあ、ようきんさった、ちょっとあがっていきんせぇ」

村のおばあちゃんの口から出る魅惑のセリフ。

少し迷ったようなそぶりを見せながら
「じゃあちょっとだけお邪魔します。」
とずうずうしく上がり込む私。

人口1000人ほどの小さな村、新庄村は岡山県内でも屈指の豪雪地帯です。春から秋にかけて田んぼや畑で大忙しのおじいちゃんおばあちゃんたちも大地に雪が積もると仕事が少なくなるので、ほっと一息。
働き者の村人にとって冬は1年の疲れを癒す大切な季節なのかもしれません。

 

冬の仕事もいろいろありますが、わら草履などの手仕事がなくなった今は昔より時間があるようです。

おじいちゃんおばあちゃんたちは基本的に働き者なので、コタツでテレビを見て一日過ごすという事はどうも退屈らしく、ご近所の仲良しさんのところへ集まっておしゃべりするのが冬の楽しみ方みたいです。

そして私もそのおしゃべりの中に入れてもらうのが大好きです。

娘や孫ほどの歳の差はありますが、私が知らない時代を生きてきた経験の話は本当に面白くて、困ったことに時間を忘れてしまうのです。

五目並べや花札、トランプなどの昔遊びも冬にしかできない時間の使い方、真剣勝負をして楽しんでいます。

その場の居心地の良さ、安心感も半端ありません。ちょっとした事には到底動じない家主の懐の深さと経験が

私を包んでくれているのももちろんですが、新庄村の厳しい寒さが進化させたコタツの存在もあるからです。

進化したコタツは敷布団が本当に布団です。しかも2枚重ね。床の固さと冷たさを感じさせない弾力とクッション感がたまらなくて、そのまま寝てしまいたい誘惑といつも戦うことになります。

進化したコタツに入ってぬくぬく楽しいおしゃべり、これだけでも充分なのですがさらに出てくるのはいつだれが来てもいいように準備されているお菓子たちと、温かい飲み物。時には手作りの干し柿や漬物、ぜんざいなども出してくれます。

新庄村の冬は人とつながる季節。人のぬくもりを感じる季節。

新庄村に移住して初めて本当の「おもてなし」を体験した気がします。損得ナシのおもてなし。

 

私もいつか誰かに身体も心も温まるお茶の時間を作ってあげたいなと思います。

 

ライター みーこ

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