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Tele-log 新庄村

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心と身体で感じる春のフキノトウ~新庄村の食(春)④

「この苦みがたまらない。」

子どもの頃はこんな苦いもの、
なんで平気で好んで食べるのだろうと全く理解できませんでした。
小学生の私に父が、食べてみろと言い、
恐る恐る口に入れ一口噛むと・・・
口いっぱいに広がる何とも言えない苦味。
ギャ~!
何度もうがいをし、食べろと言った父を恨んだ記憶があります。

今思えば、
当時住んでいた岡山市内では、なかなかフキノトウにはお目にかかれませんでした。
田舎育ちの父にとって、
フキノトウは春の訪れを感じる貴重な存在だったのかもしれません。

私も大人になり、
新庄村に暮らし始めると自然の恵みの貴重さに気づきます。
深い雪に覆われた冬。
長い冬を乗り越え、大地が少しずつ見えはじめた時、
ヒョコっと緑の顔を出すフキノトウ。
それを見つけた時、

 

「新庄村に春が来た!」

と心が踊ります。
白い雪と大地の茶色とフキノトウの黄緑色。
なんとも綺麗なコントラスト。
フキノトウの存在は視覚的にも精神的にもごちそうです。

嗅覚でもごちそうです。
鼻を近づけてクンクン、あ~、いい香り。
そして、
あんなに子どもの頃に苦しんだ苦味も今ではごちそうです。
まだ蕾のフキノトウを根元からポキンと折って、
新鮮なうちに調理!

ザブザブっと簡単に泥を落として水を切り、
大きければ縦に2つ、
小さければそのままオリーブオイルでニンニクと炒めます。
そこへ茹でたパスタを入れて塩などで味付け。
あっという間に
フキノトウのパスタの出来上がり。

 

フキノトウの苦味がオリーブオイルで旨みにかわり、
美味です。

あと大好きなのは
フキノトウの天ぷら。
やっぱり油で苦味が旨みに変わって美味!
フキノトウは油と相性がいいみたいですね。

たくさん採れた時はフキ味噌もおすすめ。
長期保存が出来て、ご飯のお供に最高です。

春はデトックスの時期と言います。
山の動物たちも必死に山菜を食べて、
冬にためた老廃物を排出しようとするそうです。
春の山菜に苦いものや灰汁のあるものが多いのは自然の摂理なんですね。

 

新庄村の春はフキノトウと一緒に訪れます。
子どもの頃にあんなに苦手だったフキノトウが今は大好物。
今しかない旬の味覚を、
思う存分楽しめる今の暮らしに感謝しつつ、
父へフキノトウを届けようかなと考え中です。

 

 

ライター みーこ

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